思うこと

宇宙人はいるか

 ここではつれづれ思っていることを書きます。

   子どもに「宇宙人っているの」と尋ねられたときどう答えますか。ぼくはいると思っているので、ていねいに、宇宙で生命が生まれることと、知的な宇宙人がいることについて、それぞれ説明したいと思います。

 まず生命については定義が難しいので、子どもには遺伝子が遺伝子を複製してひたすらつながっていく現象だよ、という簡単な説明にしようかなと考えています。生命現象が始まった年代は特定できませんが、灼熱の地球が冷えて海ができる40億年前くらいをスタートにしてよいんじゃないかな。実際38億年前にはバクテリアや古細菌ができていたというのですから、スタートは地球が冷えてそれほど時間が経たない頃だと考えてよさそうです。

 宇宙ができたのが138億年前、地球ができたのが46億年前ですから、地球で生命現象が続いてきた時間の長さは宇宙の時間の長さの29%、地球の87%にもなります。生命は宇宙や地球の時間の長さと横並びで比べられるほど長く続く確かな現象だと言えます。

 宇宙で生命が発生するのはとてつもなく低い偶然なのか、それともわりと普遍的に起きていることなのかについて考えねばなりません。タイムリーなことに昨日、はやぶさ2が持ち帰った小惑星リュウグウの岩石から20種類のアミノ酸と水があった証拠が確認されたという画期的なニュースが流れました。そういう証拠がでれば、もう地球型の惑星さえ見つければそこには生命ができていて、何億年もの間生命現象が続いている可能性を考えてもよいでしょう。少し早がってんだよと言われるかもしれませんが、近々、研究者が科学的な分析結果をもとに、その可能性を説明してくれることを期待しています。

 では次に、知的な宇宙人がいるかどうかを考えます。論理的な思考ができ、道具や文字を作ったり記録を残せたりできる地球外の知的生物を宇宙人と呼ぶ事にします。これだけ条件を厳しくしても宇宙人はいると思います。地球と似たような環境で生まれた生命なら、地球と同じように進化していくはずです。地球の生き物は偶然その形になったのではなく、その場所の環境で生きるのに最適な色や形が進化の過程で選択されていきます。だとすると、その惑星でもサル型の生物が出現し、その中からヒトに近い生物も進化するでしょう。惑星の重力や恒星からの距離などの関係で多少足が細かったり頭が大きかったり、目が大きかったりするかもしれませんが、まあ大体地球人と似たような形になると思います。両手が自由で社会性を持つサル型生物は知能を発達させ、ものを作り情報を集約することができそうです。なので、地球型の生命惑星には我々が想像するような宇宙人が生まれる可能性があると考えています。だから子どもには「宇宙人はこの広い宇宙のどこかにいるはずだよ」と答えようと思っています。

 しかし、宇宙人を考える上ではもっと大事な問題があります。
つづく。

※ 子どもの頃にはじめて宇宙人の存在を空想したドラマ
特撮テレビドラマ ウルトラQ  第21話「宇宙指令M774」, 1966年

市河三英

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