かずのこくらぶ

数の性質を体感する (2)数ごとに性質が違うことに気づく

 ◆ まだ数に馴染んでいないお子様を持つ保護者の方へ ◆

 順序数を暗唱するのがいちばんはじめに数に触れる方法だと思います。その次に数が数量を示すことと数に性質があることを教えてあげましょう。前回は数が数量を表すことを体感する練習をしましたが、今回は数に性質があることを体感する方法について説明します。この作業は、近いところでは掛け算、少し先では素数や素因数分解の理解につながる原体験になります。たとえば素因数分解がその大きな数の性質を知るために行う作業であることがスムースに理解できるでしょう。

 道具として、身近にあるおはじきや小さいブロック、紙とペンをご用意ください。ひなた体験学舎では子供の手に馴染む算数ブロック(かずのこブロックス)と数字型を用意しています。ここではかずのこブロックスと数字型を使ってご説明します。

 1個から12個のブロックを順に机上に出し、数の性質を子どもと一緒にブロックを触りながら示します。さまざまに触れて遊びながら、特にピッタリ同じ数ずつに分けられるかどうか、つまりいくつかの塊に分けた時にそれぞれ同じ数に分けられるかどうかを探ります。分け方は一通りではない場合もありますから、どんなふうにピッタリの数にわけられるか、あるいはどうやってもピッタリの数には分けられないかをみつけていきます。

 ここではまだ奇数、偶数、素数、もちろん素因数分解などという言葉はまったく出さなくて結構です。順序では隣同士の数なのに数の性質はぜんぜん違うことに気付くことがねらいです。ブロックをたくさん操作して、一つずつの数の性質を発見していきましょう。

この記事で使用した算数道具

かずのこブロックス
ひなた体験学舎で作っている算数体験用の木製ブロックです。子どもの手に馴染むように一辺が18mmのヒノキ材を使い、角を丸く削って安全な塗料で仕上げました。ご購入についてはひなた体験学舎のホームページからお問い合わせください。

市河三英

-かずのこくらぶ