◆ まだ数に馴染んでいないお子様を持つ保護者の方へ ◆
子どもが1から10まで言えるようになるとうれしいですね。ここまで来たら次のステップは、数がものの順序を表すだけではなく数量を表すものであることを示してあげるのが良いと思います。数量を体感しておくことで、さらにその次のステップである四則計算への移行をスムースにします。このブログでは、数量と数字を対応させる方法をご紹介します。数量を体感する道具として、身近にあるおはじきや小さいブロックなどを使ってください。また、1から9と0の数字型があればそれをご用意ください。なければ紙とペンで結構です。ひなた体験学舎でも子どもの手に馴染む算数ブロック(かずのこブロックス)と数字型を用意しています。ここではこれらを使ってご説明します。
一回目 1から5まで
机の上をきれいにします。まず、ブロックをひとつ出して子どもの目の前に置きます。そのとなりに1の数字型をおき、「いち」と発音して、これをこの「1」という数字で表すんだよと説明します。ひとつっきりだねと言ってブロックと数字型に触らせます。
次に、もう一つブロックをだして2個にし、「1」の数字型を取り去って「2」の数字型を出します。これが「に」で「2」という数字で表すんだよと説明します。縦に並べたり上に積んだり、一つずつ左右に置いたりして2個のブロックと「2」の数字型でしばらく遊びます。
このようにして5までの数を体感します。どの数もブロックと数字型を対応させ、しばらくブロックで遊びます。ピッタリの数ずつ分けられるかどうか、つまりいくつかの塊に分けた時にそれぞれ同じ数に分けられるかどうかをみて、「ピッタリに分けられたね」とか「同じ数にならないね」とさりげなく言ってあげてください。
おしまいに、1から5までのブロックと数字型を並べて、ブロックの数と数字を対応させて遊びます。その日はそれで終わります。
二回目 6から10まで
次の回では6から10までについて、1回目と同じようにブロックと数字型を対応させます。一つの数ごとにブロックを並べ替えたりする操作をして遊び、数量をしっかり体感していきます。
10を示す時に、数字型の1と0が必要になります。学年が上がると位取り記数法を教わりますが、今はまだ抽象概念を説明するよりも、次のように口頭でルールとして説明すれば良いと思います。「十まで来たら10と表すんだ。10から上の数も、どんなに大きな数だって1から9と0の10個の数字だけで表せるんだよ。10の次は11、12…と続くんだ。」
ここでもし子どもが興味を示したら、10から先の数すこし先まで進んでもいいと思います。はじめのうちは20くらいまででいいと思います。
三回目 1から10まで
ここまでのことを、子どもが理解するまで繰り返し、ブロックと数字型で遊ばせます。ブロックを並べて数字型を出させたり、数字型を出してブロックを出させるなど、親子でおたがいにクイズ形式の遊びを繰り返すのも面白いと思います。楽しくやることがポイントです。
この記事で使用した算数道具
かずのこブロックス
ひなた体験学舎で作っている算数体験用の木製ブロックです。子どもの手に馴染むように一辺が18mmのヒノキ材を使い、角を丸く削って安全な塗料で仕上げました。ご購入についてはひなた体験学舎のホームページからお問い合わせください。
市河三英